lost child
二人は黙々とアルバムのページをめくる。
一樹は思い出にふけり、綾子は幼い一樹をみて少し興奮している。
「あれ、もう2時……」
一樹の図画工作の作品、「鶏」を見て「運動会の絵ね」とふざけていた綾子が、ふと時計を見て言った。
「もう? 早いな……お昼、何にしようか」
とりあえず、一樹はアルバムを数冊かきあつめ、ダンボール箱に戻した。
「たまには外食でもどう?」
綾子のその言葉により、二人は寿司を食べにいく事になった。
「まぐろ取った!」
綾子が大声をだして皿を取った。
別の客が少しざわつく。
「おい……大声だすなって」
一樹が小さな声で注意する。
「ああ、ごめんなさい」
綾子は反省の色もなく、くすりと笑った。
此処は徒歩10分もかからない近くの回転寿司。
回転しない寿司屋なんか行ったことも無い二人。
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