lost child
「寿司っていえば……懐かしいよな。
確か高校の時、俺のおごりで――」
「ん?」
寿司が回転していない。
レールの電気か何かが止まったのだろうか…?
「綾子?」
……おかしい。
綾子も動かなくなってしまった。
「子供の頃に戻ってみないかい?」
ふと、少し高い子供のような声が聞こえた。
「誰……?」
一樹は眉間にしわをよせてあたりを見回す。
よく見れば別の客も動いていない……。
時間が止まった様に。
「僕? 僕は――誰だろうね? それより質問に答えてよ」
声は店の中で響く……いや、一樹の頭に中に響いてくる。
「何なんだよ」
「さぁね」
最後にその言葉が聞こえ、一樹は気を失った。
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