lost child
「シンどこいって……あれ、シュウは?」
皆のもとへ戻ってきたシンに、サナが聞いた。
「トイレに……」
シンはあの男の事はいわない事にした。
「そう。一人で?まぁシュウだから心配ないけど」
「あの、シュウが……もうデパートでようって。外で待ってるからって」
「……え、ああ、わかったわ。二人もよんでくる」
サナはそういうと、二人がいる玩具屋へむかった。
「ぼ、僕先に外で待ってるから!そこの非常口の方ね!」
サナの後ろ姿にそう叫ぶと、シンは別のほうへ歩き出した。
次はシュウ!シンは猛ダッシュで走り出した。
サナ達は外にでれば少なくとも安全だ。警官がだらしなくたって真向かいは交番なのだから。
「シュウ、いる?」
先ほどのトイレへ向かう。
トイレの方から水の音が聞こえた。
「シュウー?」
すると途端に水道がとめられ、あたりは無音になった。
何なんだろう……シュウじゃないのかな。もしかして、またあの男の人じゃ……。
「シン?」
トイレの奥からシュウの声が聞こえた。
「やっぱりシュウだったの?」
シンはホッとして、トイレのほうへ入ろうとする。
「待って。こないで!」
シュウがヒステリックな声で言った
「……へ?」
「駄目。入ってくるな……、皆のとこいってて」
秀は暗い声でいった。
「何で?……シュウ?どうかしたの?」
「いいから。あとで行くから……」
「……わかった」
シュウがあれだけ言うんだ。多分大丈夫なんだろうけど……。
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