lost child


「シン、起きてっ、授業おわったよー?」

サキの声で目がさめた。

「ん……うん」

目をこすって、机から顔をあげた。

「ほら、もー帰るよ?」

「うん」

校門の前で、また「みんな」集まる。

4人……。4人だった?

「サナ、忘れてたとか言ってたの、思いだした?」
僕はサナに小さな声で聞いた。

「へ?何が?」
サナがキョトンとした顔で言った。

「今日休み時間に言ってたでしょ?
 何か忘れてる、って」

「そんな事いってたかしら、あたし」

「……冗談でしょ?あんな真剣な顔で言ってたのに」

「シンこそ。私そんな事いってないわよ。
 失敬ねぇ、この年でアルツハイマーなんかっ」

サナがそっぽを向いた。

シンはアルツハイマーが何かはしらなかったが、
サナが冗談めいた事を態々する人間じゃないという事はしっていた。

「何なんだよ…まったく」

シンは口をへのじにまがらせた。



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